フランスのわんにゃん事情

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『「ちょっとお散歩」の巻』の巻

 こんにちは,ムラヤマです。フランスは11月に入りすでにクリスマス準備モードです。皆さんのクリスマス準備はいかがですか?

 フランス人にとってクリスマス(フランス語で『ノエル』)と復活祭(同じく『パッ ク』)は家族揃って祝う2大行事ですが、実は毎週末も家族が集う特別な二日間なので す。成人すれば一人暮らしは当たり前のフランス人ですが、月曜から金曜までがむしゃらに働いてもハメをはずしても、週末は実家に戻るというのがトラディショナルなフランス感覚です。遅くとも土曜夕方までに実家に戻り夕食を家族で取り、日曜朝の教会のミサに家族揃って行き、引き続き昼食。小休止後家族揃って雑談しながら近所を気のむくまま散歩し、その後解散。トラディショナルな家庭であればあるほどこの規則は重んじられているそうです。ですから日曜日はこの習慣のせいかほとんどのお店は休業、私の住む町ではバスも動いていません。「家族で過ごす」ための日曜日なのです。

 日本に比べたらはるかに素朴な生活のフランスに住むようになり私もいつのまにか「散歩好き」になってしまいました。散歩をしているとそこここで犬や猫に会うのもまたひとつの楽しみ。今日は夫と私の「友達」を紹介します。
まずはウチを出てすぐ。連載第4回に登場したマダムのエリアです。
以前紹介した猫の巨大トイレ愛用のボスです。あまりの貫禄で私は「ブレジネフ」と呼んでいます。
ユエロスはエリア内の色男No.1。たいてい子猫を発見すると彼に似ています。
そして「きょうさく」。いつも同じ木の下で同じポーズで瞑想しています。もう自然に同化していますね、この色。
公園につくとこんな看板。 だけど犬も自転車もサッカーボールも侵入していますね・・・。
通りの角の「猫好きおじさんち」の猫はとりあえず3匹紹介します。実はいったいこの家に何匹の猫がいるのか私は知りません。中には左右目の色が違う白猫もいます。
やはり「猫おじさんち」の猫。なかなかの美猫ですな。
住宅街に入ると門にはこんな看板があちこちに・・・・。 猟犬を飼っている家もあります。
消防署の前にはごはんを待っている猫2匹。
「ボン・ソワレ」最後に行き着くのは夫の友達のラプラドールくん。 彼は実は不幸せで、庭に出されっぱなし、庭にたまるう○×の山から想像するに散歩にも連れて行ってもらえない犬なのです。夫はここを通る時には必ず挨拶とスキンシップ、たまには隣のパン屋さんでパン・オ・ショコラを買って与えたりしています。そんな彼はいつも夫にこんなポーズ。 様子を見ていると彼は「みんなのアイドル」らしく、通る人皆立ち止まって彼に何か話しかけ ています。なかなかの美犬なのに可哀想だな、と思ってしまう私ですが、これもフランス 流に「セ・ラ・ヴィ(運命さ)」ということなのでしょうか?

住まいのこと、ちょこっとリポート
屋根の話
 皆さんはフランス映画をご覧になりますか?
 フランス映画は犬猫が上手に脇役で使われていることが多いです。11月7日から3週に渡りアラン・ドロンのテレビドラマ『Frank Riva』がFRANCE2(http://frankriva.france2.fr/)で放映され、ここにもかわいいサバトラの子猫が登場します。
 例えば『猫が行方不明』で映るパリ、『プロヴァンスの恋』で映る南仏エクサンプロヴァンスやマノスク。パリの空の下の屋根はスレート瓦で真っ黒なのに、南仏の屋根はプロヴァンス瓦のオレンジ色です。これはパリ−マルセイユ間TGVに乗って窓の外を見ていても顕著で、リヨンを過ぎたあたりから突然町の遠景の色が変容します。やはり南仏はパリの文化圏というよりむしろイタリアやスペイン同様地中海文化圏の影響を濃く受け、オレンジ色の焼瓦なのでしょう。
 ヨーロッパ大陸内の一国フランス。北と南で「黒/橙」に二分することができますが、ドイツとの国境は木組みの家、イタリアとの国境はチロル風の家、ディジョンを中心とするブルゴーニュ地方では様々な色瓦を芸術的に置いた屋根を楽しむことができます。

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