フランスのわんにゃん事情

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第4回・・・『猫のトイレ』の巻。
10月に入った途端天気予報で雪マークを見つけられるようになりました。もちろんアルプス,ピレネー,中央各山脈の海抜1000mあたりですけど。夜7時すぎには漆黒の闇に包まれるようになったフランス。そろそろサラダよりスープがおいしい季節突入です。

さて今回は猫のトイレの話です。

「わんにゃん天国のフランス」,我が家の近所も野良猫だらけですが「野良猫」というより「外猫」という言い方が正しい。なぜならほとんどの猫が決まった人にご飯とお水を用意してもらっているからです。大抵はテリトリー内に住む人が個人または当番で猫数匹を担当し食事はもちろん避妊手術を含む健康管理をしています。拙宅から一番近い猫テリトリーは拙宅斜め前の南向き植え込み。現在猫5,6匹が在住。彼らを管理しているのはテリトリー前のアパルトマン4階に住む初老マダム。私がここの猫を見に行くようになってしばらくはかなり彼女に警戒されていました。私が「彼女の愛猫」を盗むとでも思っていたのでしょう。彼女はヒトに厳しいだけでなくたとえよその猫が気まぐれに入ってきても「それはこのテリトリーの猫ではない」と簡単にご飯を与えたりしません。こうすることで猫と面倒をみている人間の双方のプライドを維持しているようです。

このテリトリーの猫達のトイレは拙宅前の大きな広場(写真)。この双子の大木の下で優雅に土をひっかいている猫をよく見かけます。もちろんここは「猫のトイレ」として造られたわけではなくアパルトマン間の「緑の空間」なので夏だと毎日スプリンクラーで水がまかれ,月に1度は庭師が芝刈りと草木の手入れをしています。

一方「家猫のトイレ」。

フランスの猫砂は日本ほど種類が豊富ではなく主だったものは3種類。代表は大きい砂粒の消臭タイプ(1週間程度で全部砂を取り替える)で最も安く手に入ります(1ユーロ未満/5kg)。この袋の説明書を読むと『灰皿に入れてたばこの消臭にも使えます』と書かれているのが「?」なんですけど。第二番目は前述と同じタイプでより水分吸収が早く消臭効果の高いもの(2週間程度で全取替え)。そして第三番目は水分がすばやく固まりその部分のみを処理するだけでよい砂で,砂の全取替えの必要がないものです。単価は高い(2.5ユーロ強/4kg)のですが結果的には経済的(例えば4kgで30kg分の基本猫砂と同じ効果)というのが謳い文句です。

我が家は「手入れが楽」ということで長く第三タイプを愛用中ですが,買い物に行った際に観察していると第二タイプを購入している人が多いので現在試験的に両者を平行使用中です(写真左が第二タイプ,右が第三タイプ)。

犬の散歩同様,猫砂も猫を飼うヒトにとっては「避けては通れない話」。家庭内快適空間向上のために試行錯誤の日々が続くムラヤマでした。

住まいのこと、ちょこっとリポート
窓の話
前回窓の話に少し触れたので今回はその続き。

映画やアニメーションでヨーロッパの左右に大きく開く窓に興味をもたれた方も多いと思います。正確には窓は内開き,雨戸が外開きになり,取っ手は横にすると開錠,縦にすると施錠される仕組です(昔の人の知恵は素晴らしい!と思いませんか?)。

フランスはこの頃古くなった窓を換えるのがアラモード。テレビCMで流れるのはもちろん,我が家にも頻繁にセールスの電話がかかってきます。もちろん流行は二重ガラス窓,騒音も隙間風もシャットアウトタイプです。ちなみにフランスでは観音開きの窓の方が日本型窓(横滑りのもの)よりもかなり廉価です。国柄とは言え面白いですね。


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