フランスのわんにゃん事情

▼バックナンバー
第1回・・・『ムラヤマ,初めて猫を預ける』の巻。
はじめまして、ムラヤマです。南フランスの小さな町に住んで4年、今回からフランスのわんにゃん事情をお届けすることになりました。

それにしても今年の夏は暑かった。私の住む南仏プロヴァンス地方は今年の異常気象で35℃をかるーく越える日が6月中頃から始まりました。流石に35℃を超えるといくら湿気がないと言っても汗をぢわーっとかくものなのですね。生来「汗と湿気がダメ」な私は「今年の日本は梅雨寒」という情報を聞くなり日本一時帰国を思い立ちました。

が、しかし・・・・2001年9月から私は猫と一緒の生活、とんとんとんと一年間で3匹にもなってしまった。さて猫をどうするか・・・です。「万が一」のことを考えると知り合いに頼むというのはいろいろ難しい、ならばやっぱり「その道のプロがいいでしょう」という考えに落ち着きました。

イエローページで検索すると犬猫ホテルがたくさん出てくるのですが、わがフトコロ状態をひっしり切実に考えて、結局ここからもっとも近いSPA(ソシエテ・プロテクトリス・デザニモ 動物愛護協会)に預けることにしました。
3匹だと1泊16ユーロ(約2200円、ちなみに3匹分の代金です)。部屋(と言っても檻ですけど)は個人部屋。各部屋にはお手洗い、お水とご飯(RoyalCanin)が置かれ、広さは更にキャリーバッグを置いてもまだ余裕のスペースがあります。

もちろん毎日の掃除(掃除時間中には猫のフリータイム。部屋から出て伸びをしたり仲間と話したり)、毎週木曜日午前中には獣医の回診があります。この猫舎はまず最初の鉄の扉を開けて10mほどの長い廊下を歩き、次の鉄の扉を開け、猫舎に入ろうとする人間がこの鉄の扉をきちんと閉めたのを確認してから第三の鉄の扉を開けると猫ホテルに至ります。


猫舎はオレンジ色のタイル床、左右(東西)の高窓から自然光がたっぷり入っています。床を挟んで南北あわせて約30の檻があるでしょうか。建物が石造りなので夏は涼しく、冬は暖かい。自然な快適温度です。

預ける際には受付でしっかりワクチン注射が済んでいるか聞かれ、注射手帳の提出を促されるのも愛猫を預ける飼い主としてはうれしいことです。

さて私は日本滞在中毎日「猫はどうしているのか?」と気になってばかり。生まれて初めて飼った猫とは言えいつのまにか「きずな」が芽生えているのですね。

正味17日間の留守。兎にも角にも「初めてのお泊り」は無事終了。家に戻ってから数時間は三者三様の適応でしたけど、再び猫と私のごく普通の日常が始まりました。

住まいのこと、ちょこっとリポート
南フランスに住むようになって、私は不動産情報誌を愛読するようになりました。
と言っても不動産屋さんや、なぜかパン屋さんの店先に置いてある無料情報誌ですが。

ここ数年、集合住宅(アパルトマン、日本のマンションにあたります)の売りは、食事ができるテーブルを置ける奥行きと幅のある「広いテラス」です。
そして今年の春頃から新築アパルトマン広告で見られるようになったのは「冷暖房完備」。
国土的に冬の寒さが厳しいフランスで全室暖房完備は古くから浸透している一方、湿度が低くカラッとした夏を過ごせるので冷房は一般家庭には無縁のものでした。
南フランスでこんな広告を見つけるようになった今年、フランスは前代未聞の熱波に襲われました。
冷暖房つき物件は大人気かもしれませんね。


<< 戻る
copyright(C) 2003 Bon Smile All Rights Reserved.
お問い合わせ